2020.12.12

住職備忘録

書院改築と唐破風、銅板屋根

 現在、昭和40年新築された新建を新書院造りに改築を行い、銅板屋根工事葺き替え工事を行っております。

下の写真は新書院の屋根裏工事から昨年、仕上がった本坊を眺めた様子です。

 旧の屋根裏には少量の荷物を置くスペースがあり今回、スチール戸棚を設け、PCで物品の内容と設置場所が容易に検索できるようにしてある。数年前にお寺の倉庫にあった古書、古物の整理と内容を明示して検索実行すれば、居ながらにして原本を参照できるシステム構築を完了させた。古書は内容を精読、概略の記述、保存が要不要かの判断、保存方法、原本所在を明示しないと全く無意味になってしまう。特に重量のある火鉢や茶道具、陶器から掛け軸迄千差万別。ともかく天井裏を有効利用。重量のある瓦を全て降ろして銅板で葺き直す途中です。先日も掛け軸を表装して頂いたが毎日、古書や古文書の整理をして驚きと感謝の日々を過ごしている。  

 下の写真は屋根裏の明るい時の写真。

 

 屋根の銅板工事に伴う蓑甲の部分。内側に丸く反っている垂木が「弓垂木」。蓑甲下地の始まりの部分。これを収めたので登軒付との距離と高さを測って原寸を引き、型板を起こして木取りしたら蓑甲の下地、櫛型となると宮大工さんの説明。

蓑甲桟を打って仕上げ完了です。モミジで隠れている一番上の平な部分は

駒舞台と言い鬼板の顔の大きさを決める部分となります。

 

 ポッカリ空いたこの屋根部分は唐破風と言う寺院でよく見る玄関の屋根。出来上がると、コロナさえなければ来春彼岸法要はこの玄関からも上り下りして書院で焼香の順番を待っていただけます。本坊も同様の施工が完了して同時に200人くらいはイスで着席いただけると思います。本坊には55型液晶テレビが可動設置でき本堂でのお参りの様子を確認できてご焼香も出来る予定です。 

 ぽっかり空いたこの部分に唐破風形状の出入り口が新造されます(他寺写真を借用)。

 

 下の写真は荒取りされた茨(いばら)垂木。何本か加工しても反ったり曲がったりの暴れて捻れた茨垂木。

材は10年乾燥の木曽檜。ステレオタイプで左右から合わさり唐破風となります。

下の写真は「暴れる」と表した材木が捩じれたり曲がったりで交換される茨垂木。

大工さんが言うには「ここで惜しんではいけない」と

確かに反ったり曲がったりですね。

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