2018.11.15

住職備忘録

史料整理にて

 時間を見つけては編纂室にこもり史料の整理をしている。私は祖父からの遺伝なのか?今振り返ると沢山の記録や添付の資料、それに写真からチラシ、諸法会の書類等が各フォルダーごとに無秩序に山積してある。私が住職なって38年ほどが過ぎてしまいました。

 以前の備忘録に記しましたが、天井から滴り落ちる雨漏りの水滴の音は様々な事を私に迫り、本堂を二度も私は改修しました。その度の写真資料や多くの書類、工事の経過を記す様々な書類、昭和62年竣工の山門建設時は建設会社から紹介を受けた堂宮大工さんの経歴を記した小冊子。また古い時代には存在しなかったデジタル映像の資料。平成10年ごろまではまだまだフィルム写真が主流でデジカメが普及以前の話でありPCもWindows前の時代でありポジフィルムやネガフィルムが主流の映像資料であった記憶です。

 平成14年の鐘楼堂竣工の頃からはデジタル記録が始まりました。一言に史料整理と言ってもあった事実のみを記録に残すことが大切で、出来れば第三者からの客観性のある史料が最重要と思います。簡単に言えば利害関係のない第三者の在りの侭の史料。何でもない資料がたくさん収拾されると徐々に、具体的な真実が徐々に浮かび上がって来る時、それを眺める時、『そうだったんだ』『なるほど』とか思う瞬間があります。時には眺める資料がまだ『なんだか生温かいな~』と感じる時も有ります。

 作業を進めていると小説家が何でもない資料を日々読み耽り、あれこれと小説の構想を練っているような気分になりますが、私は史料編纂にてお寺の史料を整理するだけであり、はるかに小説家よりも気楽な事をしていると思うと気持ちが楽になります。しかし小説家は人にもよりますけれど、自身の小説を深くドラマチックに読者に読ませ、夕刻電灯を灯すのも忘れるほどに読ませる小説を書くなんて本当に尊敬をします。

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