2020.02.08

住職備忘録

山川、域を異にすれども、風月、天を同じゅうす

山川異域 風月同天 寄諸仏子 共結来縁

 日本からの武漢への救援物資が届けられた箱に印刷がなされて、ネット上で公開がされていました。

山川、域を異にすれども、風月、天を同じゅうす。
     諸の仏子に寄せて、共に来縁を結ばん。

 天を同じゅうす。福沢諭吉先生は「天は人の上に人を作らず、天の下に人を作らず」と有名な学問ノススメに記された言葉。天とは何かを若いころから「何だろう」と私は思っていました。皆さんは如何にお思いでしょうか? 豊臣秀吉の辞世に「露と落ち 露と消えにし わが身かな・・」っと栄華を極めた太閤も本質である自身が、天から落ちて天に帰る露のような自分を思ったのでしょうか?

 あの青空の広がりが天であり、天の下で生ける者が活動をしている。文明や貧富、言語や宗教がそれぞれの地域に馴染んだ文化が興る。

 日本は古き時代に仏教伝来して「慈悲と喜捨」を基本とした他への思いやり精神を取り入れた仏教招来、鎮護国家の律令政治を行う事が奈良・平安時代に試みられたと思っています。その志を果たすため、唐の国へ日本人僧侶が鑑真和尚の許を訪ね、仏法伝授のための招聘訪日を伝え、日本より1000枚の袈裟を中国人僧侶に施され熱望の気持ちを伝えたそうです。鑑真は日本より贈られた袈裟の縁に『山川、域を異にすれども、風月、天を同じゅうす』の四句に戒律の正式な戒師としてして渡海を決意したのだそうです。私なりの解釈は「風景は住む場所が異なっても、同じ天の下にて等しく暮らしている」という意味でしょうか。この度の新種ウイルスの大流行で暗い世相となっていて相当に傷深い状況となっているでしょう。こんな時こそ「風月 天を同じくする」の気持ちが大切であり、感染を防ぐ努力とともに風評に流されず救援物資を贈り困ったときはお互い様を再度思いことが大切と思います。 

 「聞くならく『山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁』此をもって思量するに、誠にこれ仏法興隆し有縁の国」なりと。後に聖武天皇に戒律を授け唐招提寺の開祖となり、桓武、平城、嵯峨と皇位継承され明治維新まで仏教の精神が貴ばれたように思います。

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