2020.03.19

住職備忘録

境内には鶯が…

 鳴き始めました。寒い節分の頃からつつじの中や藪の中で「じじっ、じじっ」っと鶯は朗らかな春の境内に響き渡る『鳴き声』の練習を始めます。ここ数年は鶯が囀らなかったので寂しかったのですが二日ほど前から、鶯の少し調子の外れた鳥の音練習が聞こえ始めました。

 世情は様々な報道やネットでの疫病の報道がなされオリンピック等や実態経済への悪影響が、気持ちを暗くさせる事が多く耳目を引きます。お寺もコロナウイルスへのできる限りの対応を実行しているつもりです。そんな最中の「鶯の声」には一陽の日の光のように心を潤わせ、朝の本堂を出て来る私へ希望を与えてくださいました。

 以前、飛騨の山深い由緒ある寺院を訪れたことがありました。囲炉裏の奥の暗い部屋から「おぎゃぁー、おぎゃぁー」と生まれたての赤ちゃんの元気な声が聞こえてきました。私は薄暗い彼のお寺で明るい赤ちゃんの鳴き声に光明が差した思いで聴いて希望のように私の心に響き渡ってきました。

 大昔、私の母親は私に「『死んでも良い』と思わないと赤ちゃんは産まれないない、産まれて「おぎゃぁー」の声を聴いた瞬間に、苦しみが例えようのない幸せの私に変わったんだよ」と私に何時々々も語って下さったんです。明けない夜は無いように、じっと我慢をして「おぎゃぁー」の一声を待ちたいものです。お寺はあと数日するとお花が満開になり7月ごろまで花が絶えません。鶯も恥ずかしがらずに「一声」を望むばかりです。例年の春の境内での様子がhttps://www.koutokuin.jp/about/ にアップしています。ご参照を頂きお心豊かにお過ごしいただけましたら幸甚至極です。

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