2018.11.19
住職備忘録
庫裏の瓦降ろし
体の不調があって愚痴をこぼしても快癒する訳も無いので止めます。今月初旬に降ろし始めた庫裏の瓦です。狭い参道をクレーンが入り巧に瓦を外し始めました。働いている人たちは元気のよい若い人ばかりです。クレーン操縦の人は私と同じくらいの年齢の人です。クレーン運転手は操縦席で座って操作をしております。屋根の上の若人は灼熱猛暑極寒北風を物ともせずに汗だらで「ハァーハァー」と言っては猛烈に作業をしています。
真夏の瓦降ろし 平成25年8月5日撮影
平成25年本堂の瓦降ろしの時は土用丑の真夏に始まり、今年も7月に持仏堂の瓦を降ろしました。今のこの時期、11月は季節も良いでしょうがやはり重労働です。作業の人はニコッと笑って「こんにちは」と私見つめます。私は「ご苦労さま」と応えます。本当にまじめに働きます。私は好奇心が色々とスグに湧き始める癖があり『瓦を降ろすコツは・・』と思い足場の上に登って色々と質問をします。答えはハッキリしませんでしたが屋根を突き抜けて下に落ちない事らしい。今回の作業も力任せに行っているようで結構慎重です。
そうだ、片やクレーン操縦士は楽なんだろうなと私は勝手な思いに駆られました。そうりゃそうだ、暑い寒いも操縦室で楽ちん操作でしょうが操作は難しいのだろうと思い、休憩時間に瓦を降ろしている人に「瓦を降ろす方が楽か?クレーンの操作が楽か?」と尋ねたら全員が瓦降ろしが良いと言う。あの猛暑寒風の中でも「瓦降ろしが良い」と言う。思わぬ返事に「なぜ?」と尋ねたら風や足場、体調の不良でクレーンを倒したら大事になり『嫌だ』と一様に口をそろえて私に告げました。人の仕事は分からないモノだと思いますし、楽そうに見えて緊張する仕事と言われればその通りですね。工事以外の施設に万が一があれば大変です。どちらにしても皆様ご苦労様です。